【体験談】退職の記録(1)保険料はいくら? 

2023年11月12日

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退職するにあたって1年ほど前から色々と調べました。
勤務先に問合せたり、役場に問合せた体験談を残しておきます。

まず気になったのは加入しなければならない制度の保険料でした。
私は至って健康ですが、加入する義務があります。調べたところ選択肢がいくつかありました。

必要な社会保障手続き

次の3つは勤務先の給与から天引きされていますが、退職すると会社負担分がなくなります。

  1. 健康保険
  2. 介護保険(40歳以上)
  3. 厚生年金

順番に説明します。

健康保険をどうする

再就職し会社の健康保険に加入する

再就職する場合、健康保険の手続きは新しい雇用先の担当者が行うため必要な書類の提出をすれば、個人での手続きは不要です。

金額も今まで同様に勤務先会社と折半(せっぱん)=会社が半分負担してくれます。
(会社の健康保険に加入できる条件を満たしていることが前提です。)

再就職しない場合

任意継続健康保険に加入する

「任意継続保険」とは、退職する従業員の希望により健康保険被保険者資格を継続させることができます。

事業所を退職や労働時間の短縮等によって健康保険(全国健康保険協会管掌健康保険)の被保険者の資格を喪失したときに、一定条件のもとに個人の希望(意思)により、個人で継続して加入できる制度です。

全国健康保険協会

退職時の標準報酬月額から計算します。標準報酬月額には上限があるため、高所得者ほど任意継続を選んだ方が有利になります。
退職後2年間は所得が変動しても保険料は一定のため、上がることはありませんが下がることもありません。

任意継続健康保険料

給与明細記載の保険料と介護保険料を合計した金額の2倍になります。

私の場合、だいたい1か月28,000円ほど。

手続きは退職後20日以内、振込用紙が届いたら保険料を振込むように言われました。

メリット国民健康保険料と比較して安いほうを選べる
標準報酬月額には上限があるため、給料が高い人は保険料を安く抑えられる場合がある
デメリット収入がなくても金額は一定
国民健康保険より高くなる場合がある

国民健康保険に加入する

国民健康保険は前年度の所得をもとに計算されるため、退職の年の保険料が高額になる場合があります。
正確な金額を確認する方法は、居住地の役所「健康保険課」窓口で相談します。
金額が入った用紙を印刷してもらえました。

必要なもの:源泉徴収票または給与明細

私の場合、1か月22,500円ほど。ただし期別払いのため1回の金額は28,000円ほどでした…

手続きは退職後14日以内、保険料は「口座振替」が必要なため、通帳と通帳印を持参するように記載されていました。国民健康保険料は毎月納めるのではなく、4月から3月までの12か月分を8回に分けての期別払いとなります。日割り計算はありません。

メリット任意継続保険より安くなる場合がある
デメリット前年度の所得をもとに計算されるため、給料が高い人は任意継続保険より高くなる場合がある
退職する月によっては1回の保険料が割高になる場合がある

国民健康保険料の課税額は7月に決定されます。例えば退職月が7月となると8回に分けて支払うところを7回で割るので、ひと月ごとの保険料が高くなります。
私は一旦6月末に退職する場合で計算してもらい、7月から3月までの9か月間を7回に分けて払うと1回あたりの金額は28,000円になり任意継続保険と金額は変わりませんでした。

家族の健康保険に入る(扶養になる)

扶養になれば主たる生計者が保険料を負担するため、被扶養者(ひふようしゃ)は払わなくてよくなります。
ただし条件を満たしていないと扶養になれません。事業所ごとに違いがあるため確認が必要です。

例えば退職した後、年末までの見込み年収金額が130万円未満かつ扶養者の年収の半分や、1か月の給料が108,333円以内など。

年金をどうする

厚生年金から国民年金へ変更

退職すると厚生年金「第2号被保険者」から国民年金「第1号被保険者」になります。居住地の役所「年金課」へ聞きに行きました。

国民年金保険料

令和5年度 1か月16,520円

日割り計算はされません。月の途中から変更しても1か月分納めることになります。
支払い方法は「口座振替」「現金納付」または「クレジットカード払い」が可能。
前納すると少し安くなります。前納は半年払い・1年払い・2年払いがありました。但し、前納の場合クレジットカード払いはできません。
前納する場合は毎年2月までに手続きすれば4月から前納ができるとお聞きしました。

「口座振替」と「現金納付」の割引比較は以下の通り。

口座振替
割引金額
現金納付
割引金額
通常納付(翌月末振替・納付)0円0円
早割(当月末振替)50円割引は口座振替のみ
6か月前納1,130円810円口座振替は320円お得
1年前納4,150円3,520円口座振替は630円お得
2年前納16,100円14,830円口座振替は1,270円お得

現金で通常納付するよりも、口座振替「早割」または「前納」のほうがお得なのですね。

国民年金の申込は「口座振替申出書」に必要事項を記入・押印(通帳印)し、近くの年金事務所へ郵送、または年金事務所や口座振替をおこなう金融機関の窓口に提出すればできます。

家族の扶養に入り第3号被保険者になる

国民健康保険と同じく扶養になれば、被扶養者は払わなくてよくなります。但し、厚生年金「第2号被保険者」から「第3号被保険者」に変わるため、将来受け取る年金の金額が少なくなるなど社会保障内容も変更になります。

まとめ

私の場合、金額はどちらも変わらず。調べるまでは国民健康保険のほうが金額が低いと思っていましたが、そうではありませんでした。
退職し扶養になれない時は、健康保険料と国民年金を合わせると月におよそ45,000円かかります。

私はずっと配偶者の扶養にならずフルタイムでしっかり働いて稼いで来ましたが、今後家計のことを考えると扶養に入ることで配偶者の減税対策になり、かつ保険料の負担がなくなるのは大きいということが分かりました。
では、手続きはどうするのでしょうか?調べることにします。

我が家は夫婦ふたりで生活しています。私のように退職を考えているかたは、家族構成により「任意継続保険」か「国民健康保険」を選択する必要があると思いますが、参考になれば幸いです。